完全ローカルの日程・採算管理
[製品概要]
Orbit は、会計事務所の日程と工数と採算を、ひとつの数字から扱うモジュールです。
年間の日程を組み、毎月の実績を記録し、その実績から採算を見て、期末に報告を出す。この一連を同じデータの上で行います。クライアント、エンゲージメント、ジョブという仕事の単位を、そのまま構造にしています。汎用の工数管理ソフトを事務所に当てはめたものではありません。
ユーザーが入力するのは、実際に働いた時間だけです。工数の集計も、稼働過多や採算の警告も、報告書も、Orbit が同じ数字から組み立てます。二重に入力する場所はありません。
Orbit は軌道を意味します。まわり続けるものには、決まった道筋があり、いつどこを通るかが分かる。専門職の一年も同じです。受嘱があり、計画があり、現場があり、報告がある。その道筋を描き、いま自分がどこにいるのかを示すこと。モジュールの名はここから採りました。(現在は研究開発・内部検証の段階にあります)。
(現在は研究開発・内部検証の段階にあります。画像は開発イメージであり、また人名は架空のもので実在するものではありません。)
[開発背景]
会計事務所では、グループウェアを使ってスケジュールを管理しています。しかし、クライアント別の日程は別途 Excel で組まれ、さらに手元の手帳やメモに書かれます。手書きが残るのは、現場が怠けているからではありません。その場ですぐ書けて、書式に縛られず、後から直せるからです。入力の軽さでは、手書きに勝る仕組みはなかなかありません。
問題は、そこから先です。手元にある予定は他の人には見えず、同じ人の予定が重なっていても実施の直前まで気づかれません。工数は別の場所に入れ直すことになり、採算は期が終わってから集計されます。三つが別々の場所にあるため、手を打てる時期を過ぎてから分かります。
必要なのは、新しい入力作業を増やすことではありませんでした。すでに誰もが記録している「実際に働いた時間」だけを受け取り、そこから先を機械にやらせること。Orbit は、この一種類の入力から、日程の重なり、働きすぎ、労働時間の法定区分、採算の着地予測、監査役等への報告までを組み立てます。要件がもっとも厳しい監査法人に合わせて作り込んでいるため、税理士法人やコンサルティングの現場でも同じ形で使えます。
[Orbitの3つの特徴]
① 入力するのは、実際に働いた時間だけ ―タイムレポートには、その人の計画が点線で入っています。実際に働いたら、その点線を押して実績に変えます。計画と実績を別々に入力するのでも、ゼロから入力するのでもありません。開始時刻と終了時刻でも入れられ、昼休みを差し引いた実労働から工数を計算します。
②起こる前に、気づける ―同じ担当者の予定が時間帯で重なると、その場で赤く囲まれます。1日の上限を超える計画にはアラートが出ます。実施の直前でも、起きた残業を後から数えるのでもなく、まだ組み替えられる段階で分かります。残業の申請と実績が食い違ったときも、申請そのものは止めません。その後のチェック機能が働くからです。
③ 採算は、決算を待たずに分かる ― クライアント別の採算の予測は、締日までを承認済みの実績で集計し、それ以降を計画値で計算して合算します。毎月の締めのたびに計算し直すので、予測が境界を割ればその月のうちに分かり、工数を組み直せば次の締めで戻ります。警告の境界は事務所ごとに設定できます。リアルタイムに近い採算管理を行い、その情報をメンバー全員で共有し、採算管理に役立つ情報を提供します。
[画面イメージ ] ※ 画像はイメージであり、実際の表示とは異なる場合があります。また法人名や人名は架空のもので実在するものではありません。
① 採算管理
画面イメージで説明します。計画を入れた時点、4月末を締めた時点、5月末を締めた時点の3つを並べると、予測がいったん30%を割り、その後戻る動きがそのまま見えます。画面は計画を入れた時点で、実績はまだありません。
スライド2枚目は4月末を締めた時点です。ここまでの承認済みの実績が260時間、5月以降の計画が99時間で、合わせた着地見込は359時間になりました。予算は340時間なので19時間の超過です。金額でも予算を超えています。予測利益率(着地)は29.8%となり、30%の境界を割ったため、画面の上部に赤い帯で警告が出ています。
最後のスライドは、5月末を締めた時点です。監査チームが残りの計画を組み直した結果、着地見込は343時間まで戻り、予測利益率(着地)は30.8%になりました。警告の帯は消えています。
毎月の締めのたびに、承認済みの実績と、それ以降の計画から着地を計算し直します。予測が境界を割ればその月のうちに分かり、工数を組み直せば次の締めで戻る。この情報をチーム全員で共有して全員参加型の採算管理が可能になる。これがOrbitの採算管理です。
月別・担当者別の採算管理も行います。
最初のスライドは計画を入れた時点です。月ごとに、計画と実績の工数が並びます。まだ実績がないので、計画の棒だけが立っています。どの月にどれだけ人を入れる計画なのかが、この段階で見えます。
次のスライドは、4月末を締めた時点です。実績の棒が計画の隣に並びます。担当者ごとにも、計画と実績と差が並びます。単価の低い担当者が計画を超えて働き、単価の高い上位者が計画を使わなかった場合は、工数の合計が予算を超えても利益率は戻ります。逆に、上位者の時間が厚くなれば、工数が予算内でも金額は予算を超え採算が悪化します。
最後のスライドは、5月末を締めた時点です。単価の低い担当の実績が計画を超えましたが、逆に単価の高い担当の実績が計画よりも下回りました。その結果、採算が改善しました。
このようにリアルタイムに近い形で、誰が、いつ、どのように採算に関わっているかを具体的に示せることが、Orbitの特長です。
②スケジュール管理
スケジュール表は全員分を6つの画面で管理します。
スライドは次の順番になっています。
(1)スタッフ別・月別
(2)スタッフ別・週別
(3)ジョブ別・月別
(4)ジョブ別・週別
(5)個人別・月別
(6)個人別・週別
誰が、いつ、どのような業務に関わっているか分かりやすく示すとともに、稼働過多と日程のバッティングがアラートとして表示されます。業務の効率化とワークライフバランスの両立に役立つ情報を全員で共有できることが、Orbitの特長です。
③計画日程の取り込み・アサイン追加
日程は、Excelのまま受け渡せます。いつもの様式を埋めて返してもらい、ファイルを選ぶだけ。行き先は行の契約コードで決まります。処理されるのは書かれた行だけで、消すときは行を消さず「状態」列に「削除」と書きます。
取り込む前に、何が起きるかが見えます。押した瞬間に結果が決まる操作なので、押す前に全部見せます。契約コードが1つでも間違っていれば止まります。実績が紐付く予定と承認済みの予定は、「削除」と書かれていても消しません(スライド1,2)。
画面から直接組むこともできます。ジョブと担当者、期間と時刻を入れれば、営業日ごとに1行ずつできます。合計工数はその場で出ます。Excelから入れた予定と、扱いは同じです(スライド3)。
④タイムレポート
[スライド1]最初の予定入力がしっかりできていれば、後で入力するのは、実際に働いた時間だけでよく、組んだ日程は、点線でその人の週に並んでいます。そのとおりに働いた日は、クリックするだけで実績になります。ゼロから打ち込む作業はありません。
[スライド2]予定と違った日だけ、直します。別の現場へ行った日はドラッグで動かし、時間が変わった日は下端をつかんで伸ばします。手を動かすのは、予定どおりでなかった日だけです。
[スライド3]残業は、時刻のまま入れられます。開始と終了を入れれば、昼休みを引いて6分単位で工数を出します。日をまたいだ勤務も、「終了は翌日」で記録できます。集計も警告も報告書も、この数字から作られます。
⑤出力
いまの予定を、Excelへ出力できます。案件と期間を選べば、そのときの予定をそのまま書き出せます。取り込むときと同じ様式なので、Excelで直してそのまま戻せます。配って、直して、返してもらう。その往復が最後まで途切れません。
期間を切って、スケジュール表を出せます。クライアントと期間を指定するだけです。同じ画面から、予定のCSVにも実績のレポートにも進めます。月次でも、半期でも、契約期間の通しでも、切り方は自由です。
監査役への報告資料も、出力可能です。案件を選べば、監査時間の報告に必要な集計が出ます。別に数え直すことはありません。日々入力された実績が、そのまま報告書の数字になります。
[セキュリティ・閉域データフロー]
Orbit は「データが外に出ない」ことを、設計だけでなく実装のレベルで担保することを目指しています。アプリケーション本体のコードに、外部へデータを送信する処理は存在しません。
体制の登録 → 日程の作成 → 実績の記録 → 提出と承認 → 採算と報告。このすべてが閉域内で完結します。
見える範囲の制御は、画面ではなくデータベース側で閉じています。関わりのないクライアントの金額は、画面で隠しているのではなく、そもそも取り出せません。データベースは実行端末内、または閉域のオンプレミスサーバーに置き、クラウドと同期される場所には保存しません。Orbit は大規模言語モデルを用いないため、導入後の運用にインターネット接続を要しません。
[詳細資料]
Orbitの設計思想、セキュリティ・閉域データフロー、技術仕様、AxiomCubeシリーズ全体での位置づけなどを、製品紹介PDFで詳しくご紹介しています。
▶ 製品紹介 PDF を見る(※ 本 PDF は研究開発中のソフトウェアを紹介する資料であり、営業資料ではありません。)