完全ローカルのナレッジ検索
[製品概要]
Insight(インサイト)は、企業会計基準・適用指針・監査基準報告書(監基報)などの公式基準を対象に、実務で生じた事案を文章のまま入力すると、該当する条文を検索し、その条文を根拠として回答を組み立てるデスクトップアプリケーションです。検索・推論のすべてが実行端末内で完結し、質問文や検索結果が端末外へ送信されることはありません。
Insight は結論を出しません。条文を示し、考えられる選択肢を並べます。判断するのはユーザーです。
Insight は洞察を意味します。表面を眺めるのではなく、内側を見通すこと。監査の判断も同じです。答えを一つ示すより、論点に対して取りうる選択肢を並べたほうが、考えは深くなります。判断を代えるのではなく、判断を助けること。モジュールの名はここから採りました(現在は研究開発・内部検証の段階にあります)。
[開発背景]
守秘義務の高い監査の現場では、クライアントの具体的な事案を外部の商用 AI に入力すること自体が問題となり得ます。また、汎用の AI は存在しない条文番号を答えたり、根拠となる条文を示さなかったりするため、結局はユーザー自身が原典を引き直すことになります。 Insight は端末の中だけで動き、参照した条文をすべて画面に表示します。
[Insightの3つの特徴]
① 完全ローカル動作 ― 質問も検索結果も端末外に出ません(初回のモデル取得時のみ接続が必要)。
② 条文だけを根拠にする ― AI に与えるのは、検索で選び出した条文だけです。AI 自身の知識では答えさせません。
③ 結論を出さない ― 考えられる案を並べ、判断に足りない情報を挙げます。決めるのはユーザーです。
[画面イメージ ] ※ 画像はイメージであり、実際の表示とは異なる場合があります。また法人名や人名は架空のもので実在するものではありません。
① 様々な質問に対応します
実務で生じた状況を、そのまま文章で入力します。専門用語に整える必要はありません。「得意先が民事再生手続開始の申立てを行った」「原価が当初見積りを超過し、進捗度の見直しが必要になっている」——実務でそう認識したままの言葉で構いません。
債権区分、収益認識、減損、退職給付、リース、非上場株式の評価など、論点を問わず同じ手順で使えます。あらかじめ論点を特定してから検索する必要はありません。事案を書けば、該当する条文のほうが集まってきます。
入力した文章が端末の外へ出ることはありません。
(※以下、画像は非上場株式のケースになります。)
② 根拠条文と投入条文
質問を送ると、ベクトル検索と BM25 のハイブリッド検索で基準の全文から候補を 30 件抽出し、質問との関連性を一つずつ採点して上位 10 件を選抜します。AI が読むのは、この 10 件だけです。それ以外の条文は回答に影響しません。選抜された 10 件と、実際に AI へ渡した条文が並べて表示されます。両者は一致しており、表示されていない条文を AI が参照することはありません。スコア内訳では、各条文がどのように選ばれたかを確認できます。これを見て、ユーザー自身が考える。それが Insight の使い方です。
③ 条文の本件への当てはめ
金額・数量・契約条件といった具体的な事実を、条文の要件に当てはめて記述します。一般論ではなく、入力された事案に即した記述になります。
④ 計算過程
算式が条文に定められている論点では、計算式と数値を示します。投入した条文に式がない論点では表示されません。
⑤ 例外的な取扱い
条文上の例外規定が存在する論点では、その内容と適用要件を示します。
⑥ 違反判定
AI による判断であり、最終的な判断はユーザー自身が行います。
⑦ 不足情報
判断に足りていない情報を挙げます。何を確かめれば結論に近づくのかが分かります。
⑧ 監査手続
当該事案で想定される監査手続の例を、条文に紐づけて示します。掲載例では、実質価額の著しい低下を確かめる手続、クライアントの主張する回復可能性の根拠を評価する手続などが、それぞれ根拠となる条文とともに挙げられています。
手続そのものは監査人が組み立てるものですが、条文から出発することで、抜けている観点に気づくきっかけになります。
⑨ 依頼資料
クライアントへ依頼する資料の例を、具体的に挙げます。
[セキュリティ・閉域データフロー]
Insight は「データが外に出ない」ことを、設計だけでなく実装のレベルで担保することを目指しています。アプリケーション本体のコードに、外部へデータを送信する処理は存在しません。
質問の入力 → 端末内のベクトル DB からの検索 → 候補の採点と 10 件の選抜 → 回答の生成 → ユーザーによる確認。この一連の処理はすべて実行端末内で完結します。
質問の履歴は実行端末内のローカルフォルダにのみ保存され、クラウドと同期される場所には保存しません。初回のモデル取得時のみインターネット接続が必要で、以降の通常運用は外部から遮断された環境でも動作します。
[詳細資料]
Insight の設計思想、セキュリティ・閉域データフロー、技術仕様、AxiomCube シリーズ全体での位置づけなどを、製品紹介 PDF で詳しくご紹介しています。
▶ 製品紹介 PDF を見る(※ 本 PDF は研究開発中のソフトウェアを紹介する資料であり、営業資料ではありません。)